2010年12月23日木曜日

CentOS 5 の sysstat のデフォルトではディスクアクセス統計が採取されない

CentOS 5 の sysstat のデフォルトではディスクアクセス統計(sar -d)が採取されませんが、サーバ運用をしている人は、ときおりデータを見たい場合があるのではないでしょうか?

デフォルトの /etc/cron.d/sysstat は次のようになっています。
# run system activity accounting tool every 10 minutes
*/10 * * * * root /usr/lib64/sa/sa1 1 1
# generate a daily summary of process accounting at 23:53
53 23 * * * root /usr/lib64/sa/sa2 -A
デフォルトのまま、sar -d すると、データが利用できませんとのメッセージが表示されます。
# sar -d
Requested activities not available in file
もしディスクアクセス統計を採取したい場合は、/etc/cron.d/sysstat を次のように変更します。ついでに、採取頻度を1分毎に変更しています。10分毎ではアラ過ぎと思う。
# run system activity accounting tool every 10 minutes
*/1 * * * * root /usr/lib64/sa/sa1 -d 1 1
# generate a daily summary of process accounting at 23:53
53 23 * * * root /usr/lib64/sa/sa2 -A
ただし、変更が有効に働くのは次の日からです。1日の途中で、/var/log/sa/saXX に項目が増えても認識してくれないようです。もちろん、消していいのなら、無理やり /var/log/sa/saXX を消せば、上記の設定が反映されたことを確認できます。ディスクアクセス統計が有効になれば、次のような出力を得ることができます。

# sar -d -p    ※ディスクデバイス名を分かりやすく表示するには -p オプションをつけます
Linux 2.6.18-194.26.1.el5 (my41)        12/23/2010

11:29:01 AM       DEV       tps  rd_sec/s  wr_sec/s  avgrq-sz  avgqu-sz     await     svctm     %util
11:30:01 AM       sda      2.72      0.00     52.78     19.44      0.00      0.76      0.15      0.04
11:30:01 AM      sda1      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00
11:30:01 AM      sda2      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00
11:30:01 AM      sda3      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00
11:30:01 AM      sda4      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00
11:30:01 AM      sda5      2.72      0.00     52.78     19.44      0.00      0.76      0.15      0.04
11:30:01 AM      sda6      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00
11:30:01 AM      sda7      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00
11:30:01 AM      sda8      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00
11:30:01 AM      sda9      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00      0.00
なお、CentOS 4 だと、デフォルトでディスクアクセス統計も採取されます。また、まだ出ていませんが、CentOS 6 でもデフォルト採取されるものと思います。ベースの RHEL6 のデフォルトの /etc/cron.d/sysstat は次のようになっており、ディスクアクセス統計も採取されるようになっています。
# Run system activity accounting tool every 10 minutes
*/10 * * * * root /usr/lib64/sa/sa1 -S DISK 1 1
# 0 * * * * root /usr/lib64/sa/sa1 -S DISK 600 6 &
# Generate a daily summary of process accounting at 23:53
53 23 * * * root /usr/lib64/sa/sa2 -A
RHEL6 では、オプションが変わって(-d → -S DISK)しまっています。OSS の世界では、"進化のためには非互換変更もやっちゃいます"というわけでしょうし、進化も歓迎なのですが、OSS を商売にする人(わたしも)にとっては、非互換というのは面倒・トラブルのもとですね。

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