もしメインマシンの OS ディスクが壊れたら、復旧が面倒だし結構ダメージ受けるなあとは思っていたのですが、先日、mSATA SSD 2枚で、2.5 inch ディスクサイズの RAID1 を構築できるユニット R2021D が発売され、面白そうだったのもあり、導入してみることにしました。
以下、少しレビューです。
まず、変換基盤裏面はこんな感じです。RAID のモードを設定するディップスイッチがあるのですが、ON / OFF の説明と逆向きになっています。
次は、表面に mSATA SSD 2枚 を搭載した状態です。今回は、PLEXTOR M5M 256G をチョイスしました。添付されていた説明書では、どのネジで mSATA SSD を留めるのかが分からず、意外と苦戦しました。加えて、mSATA SSD は初めて取り扱ったので神経使いました。
Windows 領域の引越しのため、ThinkPad の 2nd HDD アダプターに載せた状態です。
こちらを、DVD ドライブベイに差し込んで、元ディスク (Intel SSD 520 240G) 上の CentOS 6 を起動して、dd で丸ごと OS の引越しを行いました。
# dd if=/dev/sda of=/dev/sdb bs=1M ※この類の操作をする際は、hdparm -I 等で個体確認必須です
メインディスクを入れ替えて、換装終了です。
この画像は、当初搭載されていた HDD のマウンタを R2021D に着けた状態です。
Windows 7 を起動して、RAID 管理ツールから状態を確認。
参考までに、CrystalDiskMark の数値はこの程度でした。
載せ換える前まで使っていた Intel 520 よりは性能が劣りますが、OS 起動時間はほとんど変わりませんでした。
マルチブートの CentOS 5 および 6、それと FreeBSD 9 の起動にも支障ありませんでした。
CentOS 6 からは、次のように見えます。
ata1: SATA link up 3.0 Gbps (SStatus 123 SControl 300) ata1.00: ACPI cmd ef/02:00:00:00:00:a0 (SET FEATURES) succeeded ata1.00: ACPI cmd f5/00:00:00:00:00:a0 (SECURITY FREEZE LOCK) filtered out ata1.00: ATA-7: JMicron H/W RAID1, 0959, max UDMA/133 ata1.00: 500039680 sectors, multi 1: LBA48 ata1.00: ACPI cmd ef/02:00:00:00:00:a0 (SET FEATURES) succeeded ata1.00: ACPI cmd f5/00:00:00:00:00:a0 (SECURITY FREEZE LOCK) filtered out ata1.00: configured for UDMA/133 ata1.00: configured for UDMA/133 ata1: EH complete scsi 0:0:0:0: Direct-Access ATA JMicron H/W RAID 0959 PQ: 0 ANSI: 5
2013-05-31追記
M5M (FW 1.02) は、かなり熱を発っするようでしたが、FW を 1.03 にアップデートしたところ、改善されたように思われます。FW アップデートには、AREA の上用賀というアダプタを利用しました。
2013-10-26追記
M5M の FW 1.04 が出ていたので、アップデートしました。更新履歴には4点ほど改善点が書いてありました。
2013/10/11 1.04 This firmware revision improves: 1. Drive compatibility with Lenovo/Dell NB. 2. Data error recovery capability 3. Drive health on platform which support DEVSLP. 4. Drive stability when execute GCR2021D との組み合わせでは、負荷が掛かると不安定 (mirror が外れる) な時がありましたが、負荷に強くなったように思われます。
2013-11-27追記
M5M の FW を 1.04 にアップデートしてから1ヶ月経過しましたが、実に快調で、1度も mirror が外れることはありませんでした。それと、1.03 と比べても発熱し難くなった感じです。ThinkPad T510 の HDD ベイ位置は左手の下あたりで、M5M 2枚ということもあり、初期の FW では物凄く熱くなってましたが、現在の FW 1.04 では、元々載っていた HDD よりも冷たいぐらいな感触です。Plextor さんのエンジニアに感謝です!
mSATA SSD を使うマシン環境が他にありませんが、もし新規のマシンで mSATA 使うんなら、現時点なら、迷わず M5M を選ぶと思います。DEVSLP にも対応してますしね。
2014-01-25追記
M5M の FW 1.05 が出ているようです。
20140109 1.05 This firmware revision improves: 1. Drive stability while computer be accidentally powered off due to unexpected external operations. 2. Read and write performance consistency on Linux operating systemsLinux 向けの修正が入っているようで興味を惹かれますが、現在 1.04 で不都合は無く、アップデート作業は結構手間 (R2021D からの mSATA 取り出し、バックアップ/リストア) なので、今回は見送りたいと思います。
2014-02-26追記
玄人志向から出た mSATA RAID アダプタ(KRHK-mSATAX2/S7)を試してみました。
私のマシンは SATA2 までなので、M5M を十分活かせていませんが、R2021D よりも性能アップするのでは?と思ったのですが、結果は大して変わらず。
さらに、残念ながら私のマシン環境(ThinkPad T510 + KRHK-mSATAX2/S7 + M5M 256G x 2枚)では安定動作せず、マシンを再起動するとディスク(RAID1 ボリューム)を見失うことがあり、常用できませんでした。
加えて言うと、JMicron のチップ JMS562 が載っているのですが、RAID 管理ツールが使えず(説明書にも記載なし)、動作状況を把握するのに基板上の LED を見ないといけませんので、その点でも常用は無理でした。
ということで、結局 R2021D に戻しました。3千円台というお手頃値段でしたし、あきらめて、お蔵入りです。
2014-03-01追記
KRHK-mSATAX2/S7 を試行した際に、M5M の FW を 1.05 にアップデートしていたのですが、R2021D に戻してから性能が落ちた状態(seq READ/WRITE が 120MB/s くらいだったので RAID アダプタと mSATA の間のリンクが 1.5Gbps に落ちていた?)になり、secure erase を行ったり、RAID ボリュームを再作成したりしましたが回復せず、まさかとは思いつつも、M5M の FW を 1.04 に戻してみたら、以前の性能に戻りました。自分には分かりませんが FW 開発(各種チューニング、トレードオフ)は難しいのだろうなと想像します。なお、Plextor さんの場合、古い FW は公開されてないようで、以前ダウンロードしたのを消さないで放置していてよかったです。
2014-03-12追記
ディップスイッチの状態です。
2014-07-29追記
M5M の FW 1.06 が出ているようなのですが、いつの間にか、名前と Email アドレス(必須)を入力しないとダウンロードできなくなったようです。これは、結構がっかりです。次回以降 SSD を調達する際、マイナスポイントとして考慮してしまうと思います。修正内容は、公開されている PDF (こちらは Email アドレス入力不要)に、次のように記載されてます。
2014/07/08 1.06 This firmware revision improves: 1. Response ability during executing GC and operating. 2. Lag problem when doing S4/S5 under few specific situations and platforms.わたしの環境では、1.05 で問題があり、1.04 に戻した経緯があり、その後は、全く問題ないので、1.06 のダウンロードは見送りたいと思います。
2015-10-25追記
T510 も、まだまだ現役で利用していますが、メインマシンは W520 に変更しました。
ThinkPad W520 で SSD 2台で IRST(インテルラピッドストレージテクノロジー)RAID1
ThinkPad W520 の HDD を SSD へ引越し
はじめまして。匿名ですみません。
返信削除JMicron HW RAID ManagerのWindows用ドライバの新しいバージョンの所在をご存じないでしょうか?
当方はWindows7Pro上で「Microsoft 2006/06/21 6.1.7600.16385」を利用していますが、mirrorが月に2~3回外れ、再構築中にもよく外れるため新しいバージョンで改善されていないかと期待しています。
また、基本的なところですが、基板上のDIP SWのシルク印刷と、付属してきた説明書のDIP SWの設定とが合っていなかったと思いますが、基板上の印刷に合わせた設定をされていますか?
当方、たまたまですが、記事と同じT510を利用しておりR2021D+M5M(FW 1.0.4)を載せています。
よろしくお願いします。
匿名様、コメントをありがとうございます。同様の構成とは奇遇ですね。
返信削除当方のWin7Pro上で、デバイスマネージャ - ディスクドライブ - JMicron H/W RAID1のプロパティでドライバのバージョンを表示しますと、同じく「Microsoft 2006/06/21 6.1.7600.16385」でした。ただ、RAIDの制御はR2021D側のファームウェアで制御されているものと思います。
JMicron HW RAID Manager の Advanced Mode のファームウェア情報でバージョンを見ると、当方のはV0.959 [7/13]となってました。ファームウェアの更新を行う機能もあるようですが、どこかにもっと新しいファームウェアが公開されているのか不明です。
DIP SWに関しては、基盤の印刷の通りに設定していました。本文のほうに、写真をアップしておきました。