ぴったり1年前に書いたのですが、IRST の RAID ボリュームは、CentOS からは md RAID に見えます。
[root@hoge ~]# uname -a Linux hoge 3.10.0-229.7.2.el7.x86_64 #1 SMP Tue Jun 23 22:06:11 UTC 2015 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux [root@hoge ~]# cat /proc/cmdline BOOT_IMAGE=/boot/vmlinuz-3.10.0-229.7.2.el7.x86_64 root=UUID=75c154b8-fc8c-49b1-8f83-4b34792f17f8 ro elevator=deadline vconsole.keymap=jp106 crashkernel=auto vconsole.font=latarcyrheb-sun16 rhgb quiet net.ifnames=0 biosdevname=1 rd.auto LANG=ja_JP.UTF-8 [root@hoge ~]# mdadm --detail-platform Platform : Intel(R) Matrix Storage Manager Version : 10.1.0.1008 RAID Levels : raid0 raid1 raid10 raid5 Chunk Sizes : 4k 8k 16k 32k 64k 128k 2TB volumes : supported 2TB disks : not supported Max Disks : 7 Max Volumes : 2 per array, 4 per controller I/O Controller : /sys/devices/pci0000:00/0000:00:1f.2 (SATA) [root@hoge ~]# cat /proc/mdstat Personalities : [raid1] md126 : active raid1 sda[1] sdb[0] 234428416 blocks super external:/md127/0 [2/2] [UU] md127 : inactive sdb[1](S) sda[0](S) 5032 blocks super external:imsm unused devices:「Intel® Rapid Storage Technology enterprise (Intel® RSTe) for Linux OS Document Number: 327602-001US Software User’s Manual」という資料に、IRST における mdadm 操作方法が一通り解説されています。[root@hoge ~]# mdadm -D /dev/md126 /dev/md126: Container : /dev/md/imsm0, member 0 Raid Level : raid1 Array Size : 234428416 (223.57 GiB 240.05 GB) Used Dev Size : 234428548 (223.57 GiB 240.05 GB) Raid Devices : 2 Total Devices : 2 State : active Active Devices : 2 Working Devices : 2 Failed Devices : 0 Spare Devices : 0 UUID : 6e7baff8:151abd71:f81f8d33:ff110ddb Number Major Minor RaidDevice State 1 8 0 0 active sync /dev/sda 0 8 16 1 active sync /dev/sdb [root@hoge ~]# mdadm -D /dev/md127 /dev/md127: Version : imsm Raid Level : container Total Devices : 2 Working Devices : 2 UUID : d20e7f17:aa8e195e:97bd9260:f822e1bb Member Arrays : /dev/md/Volume0 Number Major Minor RaidDevice 0 8 0 - /dev/sda 1 8 16 - /dev/sdb [root@hoge ~]# df ファイルシス 1K-ブロック 使用 使用可 使用% マウント位置 /dev/md126p6 20480000 6733536 12328768 36% / ※デバイス名には注意必要です devtmpfs 8101144 0 8101144 0% /dev tmpfs 8110564 84 8110480 1% /dev/shm tmpfs 8110564 9280 8101284 1% /run tmpfs 8110564 0 8110564 0% /sys/fs/cgroup tankK 70524288 128 70524160 1% /tankK tankK/spool 71024896 500736 70524160 1% /tankK/spool
これが出来なきゃ躊躇するところですが、Windows 7 と CentOS のマルチブートも問題ありません。MBM も使えてます。
Windows 7 上のユーティリティ(バージョンは 2014/11/06 13.6.0.1002)からは、次のように見えます。
ここで、ThinkPad の利点(バッテリ搭載している)を生かして、キャッシュモードをライトバックに設定しました! (^0^)g
CrystalDiskMark の値は次の通りです。
RAID1 としては抜群の値です。ハードウェア RAID1 の場合、たいてい NCQ が有効にならないのですが、IRST はソフトウェア RAID(Fake RAID)であり、個々のドライブは NCQ 有効なので、ランダムアクセスの性能が落ちません。それから、OS からは各ドライブが直に見えるので S.M.A.R.T. の確認が簡単に出来るのも、ソフトウェア RAID の利点かと思います。Linux なら smartctl で、Windows なら CrystalDiskInfo が使えます。対して、ハードウェア RAID の場合は、RAID ベンダ提供のユーティリティでないと参照できません。ユーティリティが S.M.A.R.T. 取得に対応してない場合もあります。
それにしても、もしも RAID0 にしたら、1000M オーバーもいけそうな感じですね。。。
なお、SSD は SanDisk Extreme PRO 240G x2台を使用しています。この SSD は、充分に速いのに加えて、温度があまり上がらない(今みたら 1st が 38℃、2nd が 34℃)のが魅力かなと思います。現在、カカクコムにて満足度ランキング1位だったりもします。眉唾(話し半分)ととらえるべきと思いますが、それでも自分の使ってる SSD が1位なのは気分よいものですね。
個人的には、性能なら Crucial MX200 のほうが上かと思います(別のマシンで使ってるもので)。しかし、MX200 の順位は10位なようです。
最後に、ThinkPad W520 であっても IRST オプション ROM を搭載しているのは、一部の型番だけなので、もしもこのブログを読んで中古購入する場合は、くれぐれもご注意ください。
2015-09-12追記 この手の RAID システムで気になるのが、コントローラ(この場合は ThinkPad の MB)が壊れたら、データを救済できないのではないか?ということだと思います。が、試したところ、この形態の場合、他のマシンにドライブを接続すれば、IRST オプション ROM が搭載されていなくても、CentOS で起動すれば md として扱うことができるようです。RAID 非対応の旧メインマシン(ThinkPad T510)に接続して、中身のデータにアクセスできることを確認しました。これで安心。あ、いえ、だとしても rm -rf のようなことを考えれば、RAID1 であってもバックアップが要らないということではないとは、理解しています。
2016-02-04追記 Win7上で計測したCDMの計測値のうち、READ値が高いのは、IRSTドライバの振る舞いによるものであり、Linuxのmd RAID1の場合は1ストリームでは1ドライブ分しか出ませんので、付記しておきます。ZFS on LinuxのmirrorでもREADを複数ドライブに分散させてくれるし、md RAID1もオプションでそういう機能があってもいいのかも(難しいのかもですが)。それと、最新のバージョンを確かめていませんが、Btrfs RAID1の場合も1ストリームだと同時には1ドライブにしかREADを出さないようでした(2年程度前の記憶)。
2016-08-24追記 それから1年経過ですが、Win7 / CentOS 6 / CentOS 7 のマルチブート環境として問題なく利用できています。ただ、最新の Fedora を試そうとして、空き領域に Fedora24 を入れてみたことがあるのですが、再起動のたびに md が resync してしまう(シャットダウンの際の md 周りの処理が不完全になる?)ようで、IRST RAID 環境で Fedora を使うことはあきらめました。何か設定が足りなかったのだろうか。。。
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